(引用始め)(色付け、【超重要】、【重要】、などは引用者による。また(引用者)とある場合も同じ)
【超重要】『TPPで自民・石破幹事長 「参院選前に方針」』
自民党の石破茂幹事長は28日の記者会見で、環太平洋連携協定(TPP)交渉への対応について「参院選で避けて通ることはできない。参院選までに党として何らかの対処方針を決めなければならない」と述べ、交渉参加の是非に関する方針を来夏の参院選前に明確にする考えを示した。
TPP交渉をめぐっては同党内で賛否が割れており、先の衆院選の公約では「聖域なき関税撤廃を前提とする限り、交渉参加に反対」と、曖昧な表現にとどめている。
(引用終)
(引用者)これがなぜ【超重要】記事なのかというと、自民党内のTPP推進派である石破茂氏個人の発言ではなく、自民党幹事長としての発言だからだ。幹事長の務めというのは言うまでもなく選挙を取り仕切る立場である。
参院選にはTPPに関する方針は伏せておいて、参院選後にイッキにTPP参加(「交渉」はない)という説を引用者は採っているが、石破茂幹事長の発言はいろいろな背景が考えられる。以下思いつくままに指摘しておきたい。
①元農相でもある石破茂幹事長の農業政策論は山下一仁氏ら新自由主義農業政策論がベースになっている。したがってJAとは論理的には対立している。
②総選挙で自民党は大勝した。戦後最低の投票率が原因といわれる。一方民主党は「歴史的敗北」を喫した。ここで注意しておかねばならないのは、民主党の落選者の多くはTPP慎重派・反対派だったことだ。野田佳彦前首相をはじめ新自由主義者の幹部の多くは生き残った。
③民主党は代表を海江田万里氏に替えた。しかし、同氏はTPP推進派である。また民主党から分岐した「日本未来の党」も惨敗してTPP反対派の多くは議席を得ることができなかった。
④逆に「日本維新の会」やみんなの党は躍進した。言うまでもなくこれらの党はTPP推進である。
⑤つまり、参院選で自民党の圧勝を防ぐには1人区などで野党共闘しないかぎり総選挙と同じ結果になる。だから選挙が近づくにつれて野党共闘の動きは必ず出て来る。しかし、その中心となるのは民主党と維新、みんなの党というTPP推進派で野党共闘することになる。
ということはもう、お分かりであろう。選挙を取り仕切る石破幹事長の意図は仮に自民党がTPP推進を参院選の公約に掲げたとしても、この件に反対するのは自民党内であって、野党は反対しない情況になると言っているのだ。仮にJAが猛反対したとて、当選ラインの高い参院選選挙区ではJAの推薦の効果は総選挙よりかはない、ということをも含んでいる。
もうひとつ考えられるのは米国の意図だ。現状でもTPPに日本の参加を望んでいるものの、「交渉」はさせたくない。交渉合意後に日本の参加を強制したいというのが本音だと思うが、できれば安倍内閣に1日でも長く政権に留まってほしいだろうから、TPP推進はやはり掲げておいてほしいのではないか。抜き打ち的に日本が参加表明したり、米国が交渉参加の承認をしてしまえば日本の世論が反発する可能性を想定していると思われる。
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