にゃんとま~の放浪記

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☆柴山桂太・滋賀大学経済学部准教授『米国企業が狙う管理貿易 TPPを骨抜きにすべし』|日本農業新聞2013年10月11日

 ☆柴山桂太・滋賀大学経済学部准教授『米国企業が狙う管理貿易 TPPを骨抜きにすべし』|日本農業新聞2013年10月11日

※この論はTPP反対の立場の論のひとつの典型であるが、異論があるので、以下に引用する。

(引用はじめ)(色付けは引用者)

 今秋、TPP交渉は大詰めを迎える。一方、安倍政権は産業競争力会議を再開し、TPP参加をにらんで農業や医療などの「岩盤規制」の改革に着手するという。

 TPPではJAグループや日本医師会が反対の声を上げている。だが、改革を進めたい勢力は、これを「抵抗勢力」の声だと盛んに宣伝するだろう。JAや医師会が、必要な改革を遅らせる「抵抗勢力」であり「既得権」だと煽ることで、改革に向けた世論の支持を取り付けようとする。それが彼らの常とう手段である。

 だが、そうやって改革を煽れば、米国のいいカモになるだけである。日本の改革派がTPP反対派をつぶしてくれれば、米国は有利に交渉を進めることができる。農産物の関税撤廃や、混合診療の全面解禁は、日本の市場に食い込みたいアグリビジネス企業や、製薬企業にとっては福音である。

 TPPは、経済学者のスティグリッツが言うように「(米国の大企業が主導する)管理貿易協定」という側面を強く持つ。TPP参加をにらんで国内規制を緩和していけば、それで利益を得るのは日本企業である以上に米国企業なのだ

 それでも日本はTPP交渉に参加してしまった。いまさら交渉を抜け出せないのであれば、少なくとも次の4点は、絶対に妥協しないと国民に約束すべきである。

 第一に、すべての関税を撤廃する必要はない。たかだか2・5%の米国の自動車関税を撤廃させるのに、日本の「例外5品目」の関税を差し出す必要はない

 第二に、投資家・国家訴訟(ISD)条項のような国家主権を脅かす危険な条項を入れるべきではない。これは日本の政策変更で米国企業が被害を被った場合、日本政府を国際裁判所で訴えることができるという制度だが、訴訟大国米国・米国の企業にそんな法外な権限を与えるべきではない。

 第三に、交渉の場では、国によって制度やルールが違うのは当然だという立場を貫くべきだ。米国は、国営企業が市場を歪めているとして日本だけでなく、ベトナムやマレーシアにも是正を求めているが、余計なお世話である。米国の批判は、米国の金融・保険会社が進出する口実に過ぎない。まして日本が、米国と一緒になって新興国に内政干渉を行うべきではない。

 第四に、交渉の早期妥結を急ぐべきではない。米国は今年中に決着すると息巻いているが、それぞれ思惑の違う12もの国が参加する自由貿易協定(FTA)交渉が、簡単にまとまるはずがない。まとまるとしたら、裏で何か不自然なことが起きていると考えるべきである。


 安倍首相はTPP交渉参加に際して「守るべきは守る」と約束した。その言葉が真実なら、以上の4点は必ず守らなければならない。

(引用終)

※まず第3段で「日本の改革派がTPP反対派をつぶしてくれれば、米国は有利に交渉を進めることができる」とし、第4段で「TPP参加をにらんで国内規制を緩和していけば、それで利益を得るのは日本企業である以上に米国企業なのだ」としているが、はたしてどうか。確かにTPP交渉は「国vs国」の多国間交渉である。しかしTPPで利益を得るのは日本の企業だとか米国の企業だとかではなく「(日米資本を含んだ)多国籍企業」であり「(日米の)金融資本」なのではないのか。この論の立場に立つ人の多くはどうしても結論として「アメリカ脅威論」に持って行きたい意図がある。この意図についてはここでは展開しないが。

 さらに問題なのは第6段の「
たかだか2・5%の米国の自動車関税を撤廃させるのに、日本の「例外5品目」の関税を差し出す必要はない」。これは現状認識じたい誤りである。日本は日米事前協議でTPP交渉の結果得られる最大の期間においての米国の自動車関税(乗用車2.5%、ピックアップトラック25%)の維持に合意している。つまり日本はTPP交渉に入る前の段階で最大の交渉カードを失ってTPP交渉に臨んでいるのである。

 最後に第7段のISD条項について。よくみられる論だが、アメリカ企業が日本政府をISD条項で訴えた場合、そのアメリカ企業の経営陣の一角に日本の投資家(金融資本)が参画している可能性を一切捨象した論。いまや企業は多国籍化しているのである。そういう多国籍企業が国家をISDで縛ろうとしているという観点が欠落して、ここでも「アメリカ脅威」を煽っている。

 TPP反対論の多数が「アメリカ脅威論」に依拠している状況はやはりどこかおかしい。「市民社会」派がキチンと現状分析を提示できていないからこうなる。
  1. 2013/10/13(日) 07:25:06|
  2. TPP
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

田淵隆明氏の記事を読むともっと分かる。
なお、ISDは、豪州・マレーシア・ベトナムに加えて、TPPの震源地であるNZまでもが反対に転じたため、入らない見通しである。現在、ISDに代わるFund方式のシステムが検討されている。

ただし、重要な論点が抜けている。
米国で「トラック」と分類され、関税25%となるのは、「(ロータリー・エンジンではない)ピストン型エンジンて、荷物積載時の総重量が5トン以下」のものである。つまり、北米でFamily Useとして標準のワゴンとかワンボックスカーとかは、25%なのだ。
  1. 2013/10/13(日) 17:43:03 |
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